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学年一の美少女に嘘告されたので付き合うことにしました。〜いつのまにか、本気で惚れさせていた件〜 作者:塩コンブ

最終章

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第六十八話

マジですいません。

思ったより過去編が長くなってしまい、9割を占めちゃいました。


最悪だ。


なぜあいつがこの学校にいる?なぜだ?


いや、まぁいい。

今のあいつは眼鏡をかけて、前髪が長く、顔がよく見えない。あんな暗そうなやつに話しかけようとはしない。


それに、今は俺の方が優れている。





◇◇◇




どうやらこの学年には、学校中から注目されている、絶世の美少女がいるらしい。


名前は橘暦月というらしい。



今日、噂の彼女を見た。


たしかに美少女で、男たちがこぞって惚れる理由はわかる。

だが、俺は別にどうとも思わない。


基本的に一目惚れというものを信頼してないんだ。

そんなもの、あいつと同じだからな。


どうせ彼女も、何も見えてないんだろう。

俺たち、下にいて、注目されたこともないような人間の姿なんて。





◇◇◇




気づけば、俺も他の連中と同じく、恋に落ちていた。



たまたま彼女が告白されているのを見た。


彼女はとても丁寧な振り方をしていた。


俺はそれが衝撃だった。

だって、俺の知っている奴の振り方は顔なんて一切見らずに、無理、かな……の一言だったから。


衝撃だった。


奴はやはりクズだったんだ。



今日も今日とて、彼女は男に告白されていた。


毎回毎回、無駄に気を使いながら丁寧な振り方。

よくもまぁそんなに頑張るなと思った。

それはさすがにやりすぎなのではないかと。





◇◇◇




転機は、二年生に上がったときだった。



あいつは橘と同じクラスらしい。


ときどき話題上がることがある。

何もしてないのになんでもできる凄いやつがいると。


すぐにあいつのことだと分かった。

だが俺はそれをどうと感じることはなかった。

当然だ。俺の方が優れているんだから。


俺はもう、あいつに興味なんてなかった。



二年に上がってすぐ、俺は下校が少し遅くなってしまった。


そして、あいつと橘のクラスの横を通った。


もう時間は遅い。誰もいないはずだ。


なのに、声が聞こえた。

それは、橘の声だった。


橘は机に座って、1人で何かぶつぶつ言っている。


少しだけ、興味が湧いた。

悪いとは思ってても、つい盗み聞きしてしまった。


橘は人の名前をずっと言っていた。

それも大勢の。男女問わずだ。


彼女は、クラス全員の名前を覚えていた。



多分、俺が橘に惚れたのは、このときだったんだろう。


何か話す機会なんてないかもしれない。

馬が合わないやつだっている。

あれだけの人気だ。嫉妬で蔑むものもいるだろう。


それなのに橘は、クラスメイトの名前を覚えようとしていた。


あの丁寧な振り方。この努力。


全てが衝撃だった。


あいつとは違う。ちゃんと優しさを持っている。


俺、いや僕たちをきちんと見てくれている。


俺にはそれがたまらなく嬉しく、そして眩しかった。


俺は橘のその心に惹かれた。


気づけば目で追っていた。


橘は他にも、色々気を使い、努力していた。


あぁ、なんて女性だ。


俺は橘が好きになった。





◇◇◇




橘の態度や、周りの会話から橘が男になんらかのトラウマを持っていることがわかった。


ならば今告白したところで、トラウマがある以上成功確率は0%。


それに、一度振られたのに、何度も何度も告白するのもよくない。


男からのトラウマというなら、大体は必要に迫られたからだろう。


だとしたら、そうやってグイグイくるタイプには情ではなく、恐怖が湧き起こる筈だ。


ならば慎重に、ゆっくり彼女に意識してもらうしかない。

他クラスだが、今のところ彼女のトラウマを克服させ、惚れられるような男子なんていない。

幸い、周りにいる人たちは友達としてしか見ていないようだし。


俺はそこから、出来るだけ噂が広がるように自分の力を数字として残させた。

勉強、運動共に。


あとは何か、きっかけが欲しい。

俺と彼女が話すきっかけが。





◇◇◇




ある日、ある1つの情報が学校中に駆け巡った。


橘に彼氏ができたらしい。


男子達は泣いた。

俺もショックだったが、それ以上ある1つのことに怒りを覚えた。


彼氏の名前。



それはあいつの名だった。



俺は許せなかった。

なぜだ?なぜだ?なぜだ?なぜだ?なぜだ?


俺だって馬鹿じゃない。

橘が他の誰かに惚れる可能性くらいちゃんと理解してたし、そのときは諦めるつもりでいた。


だが、これは違うだろ。


なぜあいつなんだ?


なぜあいつはいつも、俺の好きになった相手を横から簡単に掻っ攫うんだ?俺の方があいつより優れているのに。


橘もまた、あいつに騙されたのか?

あいつの体のいい言葉に。


許せなかった。橘を騙したことを。

助けなければいけない。そう思った。


中学の二の舞になってはいけない。


橘から振らざるを得ない、最低な状況にだけはしてはいけない。


あいつだけはダメなんだ。あいつはクズだ。


あいつには、恋愛をする資格なんてないんだから。


大丈夫。今度は上手くいく。だって、


俺の方が優れているから。





◇◇◇




あの噂が流れてから、一ヶ月経ったある日。


俺は教室で話しているのを聞いてしまった。



橘が罰ゲームの嘘告だったこと。



少し、ショックだった。


橘も結局、何も見えてはいなかったのか。


だが、意外と許せた。


俺は橘の優しさを見てきた。

きっと何か事情があるんだろう。そう思った。



でも、あいつはそれに対してこう言った。


別に好きではないと。


恋愛がよくわからないから付き合っているだけだと。


橘の好意に気付いていながら、それでも利用していると。



何が……………何が恋愛がわからないだ。


当然だ。お前に恋愛をする資格なんてないんだから。





◇◇◇




どうやら2人は付き合い続けているらしい。


他の男たちはただの日常と思っているだろう。


だが俺だけは知っている。あいつが、



あぁ、また誑かしたのか。



中学のときと何も変わっていない。


あいつはどこまで行っても、結局クズだ。



そうだ。奪い返そう。多少強引でも仕方ない。


大丈夫。橘は俺を見てくれる。


だって俺は、あのときとは違うんだから。


誰よりも、あいつよりも、優れているんだから。





◇◇◇




映画館で、たまたま奴らを見かけた。

ちょうどいい。今から始めよう。あいつから暦月を取り戻す計画を。



最低な奴だ。


俺の事を覚えてないらしい。

まぁいい。それならそれで問題ない。


突然現れた敵として、お前の邪魔をしてやる。


俺の方が優れているんだ。お前には負けない。



だから、別れ際にあいつに言ってやった。



『暦月は俺のものだ………』



ふははっ、あいつのしょうもない恋なんて、俺が潰してやる。



俺の方が、優れている。


────


──




◇◇◇◇◇




伊瀬田はそう語った。


俺は、顔を伏せてしまった。


そしてそれに、追い討ちをかけるように伊瀬田は叫んだ。



「こいつはただのクズだ!………橘、君はこいつと付き合うべきじゃない!あなたには、あなたには…………こいつにあなたは、もったいない!!」


「………………」



俺は、何も言えなかった。





過去編、長くてすみませんでした。



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